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Unititled, yet

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ある島の可能性<読んだよ>

書評

最近お気に入りのミシェル ウエルベック本。これもぶっ飛んだ内容で非常に面白かった。赤裸々SF小説の本作だが、これもやはりちょくちょくと琴線に触れる箇所がある。

つまり生きていくのになにかの支障を感じるとき、手始めにするべきことは、引っ越しです。写真の焼却です。相手が誰であろうとその話をするのをやめることです。記憶は抑圧され、自ずと消えていきます。時間はかかるかもしれません、しかしそれはきれいさっぱり消え去ります。その回路は除去されるのです。

最近よく言われる、記憶のメカニズニムに沿った勉強法というものがある。いわゆる忘却曲線を把握し、忘れるころに思い出すことで記憶を定着させていく。

つまり忘れたいことは積極的に思い出さないことが重要ということだ。

  • あの人にこんなひどいことをされた
  • あんなことがあった可哀想な私
  • 最高の恋人だった

誰かに話したり、写真を見たり、一緒に行った場所を通りがかったり。どれも記憶を定着させる行為でしかない。

エステルに腎臓疾患があり、だからこそ命の値打ちを知っている、というのもさらっとした書いていないが本作では重要なところだろう。エステル1に関してもニューヒューマンのエステルに関しても、だ。

ミシェル ウエルベック、読んだのは2作目なのに「これぞミシェル ウエルベックの真骨頂!」と感じる(笑)。他にも読んでみよう。次はプラットフォームかな。