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大前研一 戦略論【読んだよ】

大前研一 戦略論―戦略コンセプトの原点

大前研一 戦略論―戦略コンセプトの原点

タイトルに名前が入ってるってすごいブランディング力だよね。

もう一つの問題は、新しい市場に参入した事業が収益を上げ始めたとたんに、本社に起こる事態である。そうなると、たいていの企業では本社のだれもが新市場に関心を持ち、注目し始める。なぜ物事がうまく回るようになったのかを本当に理解しないまま、本社の経営陣は、それが日本にせよどこにせよ強い関心を持ち始めるのである。 そして、本社のすべての職能分野の担当者が、介入したくてたまらなkなる。本社の重鎮たちは、自分たちも関わったほうがよいと考え、現地の活動をすべてモニターし、報告書をタイムリーに出すように求め、現地出張を繰り返す。いまや全社的に見て重要な地位を占めるようになった現地事業に、だれもが発言権を持とうとするのである。

これは単に心構えの悪さや誤解に基づいた熱意に起因するものではない、と。システム、組織機構、行動パターンによってこういった問題が生まれるのだ。事業部ごとの目標設定であったり財務諸表ばかりに過剰に依存したりといった仕組みにより、グローバルな経営ができなくなってしまう、と本書にはある。

  • 人間心理に従って会計システム 経営者が「Do more better」という楽な道を選ぼうとしてしまうのは身についた習慣をなかなか変えられないからだ。また別の理由として、ほとんどの会計システムやインセンティブが習慣に反して作用することも挙げられる。例えば、企業会計制度をよく見れば、その企業の管理職がどのような行動をとるのか想像できる。経営陣は、会計システムを無視して変更させることができるが、中間管理職はそうではない。彼らは顧客に近い場所にいて、日々なんらかの判断をしている。私はこれまで自社のシステムを無視して大丈夫だから同じようにやれ、と命じる社長を大勢見てきた。皮肉なことに、このような命令に従い、それを実行できるのは社長の他には存在しない。

本書の例にのっている、cash registerメーカーの報酬システムの話や短期的な業績に対してインセンティブがある場合などの問題が載せられている。まあ普遍的な問題ではあるが、その罠に陥っていない企業のほうが珍しいのでないか。

概ね良書である。